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わたしの生きがい



日本の伝統芸道の一つに、吟詠があります。詩吟ともいわれ、漢詩・和歌・俳句等の詩に節をつけて歌う邦楽の一つです。

私は6歳から詩吟を習い始めました。元々祖母が習っており、「私もやってみたい」という好奇心で一緒にお稽古について行ったことが習い始めたきっかけです。

詩吟の魅力はいくつかありますが、着物を着て舞台に立てることは特に素敵なことだと思います。ほとんどの大会は振袖を着て出場します。帯をぎゅっと締めると気持ちも引き締まり、「さあやるぞ」という気持ちで大会に臨むことができます。振袖は特別な時でなければ滅多に着ることもないので、着る機会が多くあることは幸せです。

また昨年は青年大学という研修会も開かれ、20代~40代くらいまでの若い世代の方が全国から集まり、1泊2日で講義を受けました。技術面だけではなく、後世にどのように継承していくかなどを話し合う場もあり、とても充実したものでした。さらに男性と女性それぞれで一つの吟に取り組み、毎年11月に日本武道館で開催される大会に昨年出場することもできました。武道館の大舞台で、全国の皆さんと一つになり吟じたあの達成感と感動は、生涯忘れることはありません。

「好きこそものの上手なれ」。このことわざは先生がよく口にされ、私自身も大切にしています。詩吟を好きになればなるほど、練習にも熱が入り上達していきます。また、幅広い年代の方々と接したり、礼節や日本古来の和の文化を学ぶことができたりと、詩吟を通して人間性も成長してきたと思います。これまで何度も壁にぶつかり、やめたいと思うこともありましたが、好きな詩吟を続けたいという強い意志で乗り越えてきました。また周りには、ライバルでもあり励ましあえる仲間もおり、切磋琢磨しながら頑張っています。そのような環境で詩吟を続けていけることに感謝し、これからも楽しみの一つとして励んでいきたいと思っています。

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