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畑あれこれ~みどり色の現実



5月初旬、一念発起して野菜作りを始めることにしました。とれたて野菜をほおばる姿をイメージしながら始めた畑仕事。荒れた空き地がそれなりに畑らしくなっていく様に感動し、中々芽を出してくれないサニーレタスにやきもきしながら、トマトやピーマン、なす諸々の成長を見守り続けました。

でも忘れてはいけないのがこの季節。恵みの雨になってくれるはずの雨は、初心者の私にはハードルが高く、避けては通れない現実にぶつかりました。ある梅雨の晴れ間、台所から畑を覗くと一面

み・ど・り!

嫌な予感は的中。梅雨だから仕方がないと言い訳していた私の目の前に広がっているのは勢いのいい

草、草、草。

芽を出し始めたレタスはいなくなり、トマトの支柱は倒れ、そしてため息。とりあえず応急処置をして、あとは見なかったことにしました。

それから1週間、体力を蓄え、図書館で借りた本やテレビで仕入れた知識をフル活用し、寄ってくる蚊と闘いながら、まずは草を取り除く作業にとりかかりました。そんな中、目に入ってきたのは、鈴なりのトマト、成長しすぎたキュウリ、そしてぷりっぷりのピーマンでした。親は無くとも子は育つ?の心境で、思わずガッツポーズをしてしまいました。それでも、相変わらずトマトの枝はわさわさだし、勢いのついた草はとどまるところを知りません。

いつになったら、“この草取りから解放されるんだろう”と途方に暮れていると、これまで畑仕事を一回も手伝ったことのない息子から、このピーマン苦くなくてめっちゃ美味しいね~って、屈託のない笑顔でほめられました。思わず苦笑い。少しだけ頑張った後の、この何ともいえない充実感を得る為に、日々青々とした草との葛藤が、今後も続くのかなと思い、みどり色の現実と闘う毎日です。

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