私は自然豊かな田舎で育ちました。八代市の山間部に位置し、紅葉で有名な五家荘がある町が私の地元です。緑に囲まれていて空気がとても澄んでおり、四季折々の風景を楽しむことができます。お茶が特産品で、今の時期はあちこちで茶摘みの光景が見受けられます。さらに川にはヤマメが泳いでいたり、季節ごとの山の幸も採れたりと、自然の豊かさは生き物や植物も証明しています。車の通りは少なく、その代わりに川のせせらぎや鳥のさえずりが聞こえてくるので、とても心地がいいです。
そのような環境で私は18歳まで過ごしました。中学卒業後、熊本市内の高校に進学しましたが3年間実家から通い続けました。高校生にもなると流行りのものにとても興味が湧き、学校帰りには友達と買い物に出かけたりご飯に行ったりする機会も多くなりました。家に帰ると「ああ、やっぱり都会には何でもあっていいな」「田舎は不便で嫌だな」とばかり考えていました。私の地元にはコンビニですら全くない状況なので、そう思ってしまったのかもしれません。
しかし、一人暮らしを始め地元を離れて生活するようになり、少し考えが変わった気がします。周りには商業施設もたくさんあり充実しているので、不自由なく生活することはできますが、無性に地元が恋しくなることがあります。もちろん生活の便利さは大切ですが、私にとって「豊かな自然」は欠かすことのできないものだと改めて感じました。生活や交通の面では不便なことが多いですが、それに勝る「癒し」を私に与えてくれる大切な場所です。今後地元に帰って生活する予定は今のところありませんが、いつまでもあの美しい環境が保たれ、心の拠り所となることを願っています。そして、ふるさとに感謝と誇りを持ち生きていきたいです。
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